遂に、遂に、遂にこの手に!
メイプルやブラス以外のスネアを手にした(所有した)のは本当に久しぶりです。
しかし手にした瞬間、腰が抜けるほど重かったのはナイショです(笑)
TAMA
PL555N

サイズ
シェル
フープ
テンション
14×5.5
ベルブラス切削3mm
同ダイキャスト
10

正直、
まさかこれ程だとは思いもしませんでした。 最初は「へー、生音はこんなサウンドなんだ〜♪」なんて思いながら、何の気なしにチューニングしていました。「爆音って言われるほど音も大きくないじゃん」なんてセットに組んでしばらく叩き、その後ドラムの部屋から出たら、何となくパチンコ屋にしばらくいた後みたいな、あるいはプールでしばらく潜水した時みたいな、そんな妙な違和感を耳に感じました。

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これ、このスネアの音圧のせいです(笑)
音はうるさく感じないのに、いつの間にか耳がやられてしまう・・・恐え〜!!!

ヘッドホンで「普通に」長時間音楽を聴いてもこうはなりません。同じヘッドホンでもドラムのレコーディングの時に似ています。レコーディングの時は自宅で音楽を再生するような音量とは比較にならないような爆音で音をキューボックス(といわれる装置)に返してもらわなくては演奏できないので、長時間ドラムトラックを録音しているとその後は「世界が無音」に近くなります。

わずか20分程度の演奏でこうなるとは驚きです。
ハッキリ言ってこれを使っていると難聴になります(笑)

このスネアの音をマイクで拾ってしまうのはある意味「暴力」でしょう(笑)ギターがうるさく鳴っていようが、ベースが大音量だろうが、ライブハウスでこいつが無敵な理由が分かったような気がします。叩いている時はラディックのLB400BTの方がよっぽど音が大きく感じるのに、不思議ですね。

最初の感想が
「重い」で、その次が「うるさい」だと、ちっともこのスネアに惚れてない様にとられてしまいますね(笑)まだライブで使った事がないので、正直音をどうこう言えるレベルではありません。私が生録した印象では、かのバーナード・パーディー氏の教則ビデオ「MASTER of the GROOVE DRUMMING」で鳴っていたSONOR製のベルブラススネアとクリソツな音です。
私が非常に惚れている部分を一つ。それはミュートをしても「音量が落ち過ぎない」という部分です。これは私の経験則なのですが、ドラムは「余計な力を抜いて軽やかに叩く」方がリズムが崩れません。体の何処かにテンションが掛かり過ぎているとギクシャクしてしまい、正確な場所に音符を叩き込めないのです。これは私だけのクセなのかもしれませんが、要するに私はリラックスしていないと「リズムがダメ」という事ですね。

スタジオでプレイしていると、メンバーから
「スネアが耳障り」と言われる事があったります。それはスネアや近くのドラムから余計な倍音が出ていたり、チューニングがズレてしまったりしている時なのです。すぐにチューニングを直して解決すればいいのですが、そういう時間が無い時は、さっとミュートして嫌な音を「聴こえないように」誤魔化しちゃう場合もあります。
実はこれがいけない。何故ならミュートはその名の通り「音量を下げてしまう」からです。

音量が下がると、私は下がってしまった音量を「本能的に」補うためにスネアを叩く左手に不要なテンションが掛かるクセがあります。無意識のウチに音が小さくならないように「頑張り過ぎちゃう」という事ですね。今度じっくりこのクセに関してはレポートしようと思っていますので、お楽しみに。

話をこのベルブラスに戻すと
「ミュートをしても」「力を抜いても」他のスネアのノーミュート状態に近い音量が稼げてしまうので、メンバーから文句を言われにくい(ミュートをして倍音を整理した)整った音でリハが可能になります。ライブと違ってマイクを立てられないリハーサルスタジオではこれはとても有り難い事で、このベルブラスは(リハに持って行く体力と根性さえあれば)ドラマーにとって、いや少なくとも私にとっては夢のようなスネアです。

この満足感に比べれば、
ベルブラスフープのあまりの径の大きさに、スネアスタンドを新型に買い替えざるを得なかった事など、ちっぽけで些細な事なんですよ(笑)


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