自動車メーカーに例えると、Pearlはトヨタ、YAMAHAは日産、TAMAはホンダ、もしくはスバル(笑)これはあくまでも外から見た私の印象。CANOPUSはさしずめ光岡自動車辺りでしょうか(笑)関係各位の皆様、違っていたらご容赦ください。
そして長い長い3週間が過ぎようとしていました。
後から頼んだはずのXL社(カナダ)のドラムケース(ProtectorCase)は在庫があって、既に届いており、容積的にクルマに積めるかどうかのチェックも、気が早く早々に済ませていました。ドラムが到着する予定だったその日は、
朝から仕事がちっとも手に付かず、家の前を大型トラックが通る度に茶の間と事務所をうろうろしては「お茶入れようかな」「何かハラ減ったな」全然落ち着きがありません。そんなとき・・・

ピンポーン

いらっしゃ〜い

誰が来たのかも分からないのに玄関に向かって「いらっしゃい」と発言したのは、この時が生まれてはじめて(笑)です。




来たぞ、来たぞ、ドラムが来たぞ! キャッホー♪

心の中で
「私の新曲」が作曲されていきます(笑)運送会社の方に「星野楽器(株)さんからの届けモノです」と言われ、サインをしているうちに、体がホカホカしてきて妙な汗をかいていました。まさに興奮のるつぼです。努めて平静を装っていたのですが、サインをするその手がほとんど適当で、芸能人の判別不可能なサインのよう(笑)去りゆく運送会社の方に(普段なら“ご苦労様”というところ)「どうもありがとうございました!」と深々とお辞儀をし、届いたダンボールの貨物をしげしげと眺め、ニヤリと笑ってから、朝からお留守だった仕事にとりかかりました。

注:私をよく知る人間なら分かります。不思議に感じられるかも知れませんが、この状況であえて焦らすのが私流。まるでマゾですが(笑)一気にダンボールを開けないのが、私がどれだけこれを待ち望んでいたかを象徴しています。

食事も取らず、かつてないほどのペースで、一日分の仕事を片付け、まだ明るいうちに荷物を二階の部屋に運び込みました。とりあえず一度セッティングしてみて、その後ケースにしまい、使用している高床ベッド(二段ベッドの下段がないもの)の下部分にドラムセットを収納するのが、本日のノルマです。

皆さんは
「テキーラ・サンライズ」という名前をご存知ですか?メル・ギブソン主演のアクション映画のタイトルにもなったその名前、実はサボテンから作る蒸留酒「テキーラ」と適量のオレンジジュース、そして少量のグレナデンシロップで作るメキシコ産の有名なカクテルの名前です。かのミック・ジャガー氏も愛飲する「燃えるように美しい朝焼け」をイメージして作られたそのカクテル。そして今回、私がTAMAのStarclassicにオーダーしたカラーの名前もそのままズバリ「テキーラ・サンライズ(TQS)」です。

何でまあこんな色を・・・と思われた方がいらっしゃるかもしれませんが、それは余計なお世話です(笑)これは私の趣味です。個性的で派手なカラーのドラムセットが欲しかったのです。誰も使ってないような、見ただけで「あ、Pennyのドラムだ!」って言われるようなモノが欲しかった。でも結構プロミュージシャンでもこのカラーを使ってる人いるみたいですね。
以前から持っていたパール製のドラムマットを敷き、キズを付けない様に丁寧に包装を外します。ドラム一つ一つをしっかりチェックし、初期的な問題がないか確認しながら、少しづつセッティングしていきます。ドラムセットを組み上げ終わった時には、外はもうすっかり暗くなっていました。

それにしても、写真を撮影していて気付いたのですが、カクテルの「テキーラ・サンライズ」は上がオレンジジュースの黄色で、下がグレナデンシロップの濃いオレンジだったのでは??? これ色が逆さでしょう(笑)あれ?違ったっけな。うろ覚えでスイマセン。でもまあ、反対にするとドラムの色的にきっとカッコ悪いのでしょう(笑)

鳴らしてみてもいい? ねえねえ、鳴らしてもいい?

心の中の声が私に囁いています(笑)夜も19時、音を出すのであればこの時間が限界です。下の階でテレビを見ていた両親に一応一言断って、はじめて私のドラムを叩いてみました。

く〜!! いい音〜!!!!

最初はおそるおそる叩いていたものの、シンバルもセットしていないというのに、いつの間にか思いきり叩いている自分がいました。楽器は多少「馴らし」をおこなわないと「しっかり音が出てこない」と言われます、特に木製の楽器は木の中の水分やら何やらが落ち着くまでに、ある程度の時間が必要だとされているのですが、この楽器は掛け値なしに「最初からよく鳴って」います。「新しい楽器は鳴らない」という定説はこれには当てはまらないようです。

StarclassicというこのドラムはTAMAの中でもとても息の長いシリーズで、TAMAの広告で知ったのですが
今年デビュー10周年だそうです。私が約10年前に購入した初代Starclassic(アクアマリン)のスネアドラムと組み合わせ、10年間の時の流れを味わいました。思えば、楽器店でStarclassicのセットを最初に試奏して「これいいなあ」と思ったあの時から数えても、もう既に8年も経過しています。遂に手に入れる事ができました。いつの間にかシンバルもセッティングし、噛みしめるように演奏を楽しみました。

気分よく汗をかき、風呂に入ろうと下に降りたところ、両親がまだテレビを見ていたので、騒音の程度を訊いたら
「そんなにうるさくないんじゃない?」「テレビ見てたら全然気にならない。」という意外な返事が返ってきました。

そんなもんかい? 生ドラムの音だぜ?

その日、風呂から上がったらケースに片付け、結婚式の出番までベッドの下にしまい込むはずのドラムが今ではこんな状況です。


部屋狭いっす!!(笑)

部屋のスペース、半分以上を持っていかれました(笑)おかげでノートパソコンで使っていた机を捨てました。外に出て近所への騒音の程度をチェックしましたが(母親に叩かせた・・・)私の自宅の近所は全て企業や工場なので、昼は
「いくら叩いても苦情が来ない」といえます。ヤバイ、幸せもここまで来るとちょっとコワイぞ・・・最近よく転落する夢を見ます。この先とてつもない不幸が待ってるんじゃないのか?

ちなみに今まで使っていた例のDTX(エレドラ)は現在では、夜間あまり音を出したくない時の為やクリック同期練習など、文字通り練習台と化しています。思いついた時に、昼でも夜でも練習が出来る、それもZO-3並の手軽さで・・・コワ過ぎます。
仕事しなくなっちゃうじゃんか!!

最後に、購入のきっかけになった、仲間の結婚式ですが、無事に終了いたしました。当日は演奏中に
新郎新婦の乱入もあって、非常に盛り上がりました。楽しかった〜!!

お二人とも末長くお幸せに!!!


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