叩いている時に聴こえている音を信用し過ぎてはいけません。
叩いている音と出ている音にはズレがあります。あくまでも成果物で判断すること。
他の人にどう聴こえているのかという事をもっともっと意識すべきなのです。
とにかく研究好きで試し好きになる事です。こればかりはあなたがどんなにオタク化していっても誰もあなたを責めません(笑)むしろメンバーからは頼もしく思われる事でしょう。忘れないでください(プロドラマーさんを除いて)あなたのやっている事は趣味なんです。どんなにのめり込もうが人に迷惑が掛からなければ「アリ」なのです。誰にも遠慮なんかする必要ありません。だから

アタシとドラムと、どっちが大切なの?

なんていう女とは即行別れてください(笑)
せっかくドラムにのめり込んでいる
あなたの素晴らしさも理解出来ないような女性死ねばいいのに たとえあなたがドラム以外の事をやろうが、結局同じ事を言うはずです。

バカだなあ(ドラムに決まってるだろ!?)
そんなの比べられるワケないじゃないかぁ!
と相手を優しくなだめるスタンスも当然「アリ」です。まあ、その辺の判断は皆さんご自身の事情により臨機応変ということでお願いします(笑)

また前述の「いい耳」に関しては、私も「足らないなあ」と思うので日々勉強しています。難しく考える必要は無いと思います。まずは
ちょっとだけ「自分が演奏している気分になって」聴いている音楽に入りこんでみる事です。振らなくても良いので、とりあえずスティックを持ちましょう。それだけでモチベーションが上がり気分も出ます。もしハイハットがソフトに聴こえたらそれを真似してみる、スネアの音が好きだったらそれを頑張って再現してみるもちろんプロミュージシャンとは使用楽器は違う可能性の方が高いでしょうし、マイクでレコーディングしてエンジニアによって色々加工されたレコードの音とそっくりにはなりません。でも「やってみる価値」は大いにあります。何もしないよりは100万倍いい。そして実際に同じ演奏をしてみてタイミングや雰囲気を近づける事です。「あ、似てきた」と思ったらその演奏を「常に意識して出せる」練習をすることです。そしてそういう練習と並行しながら、

ドン タン ドド タン
とか、何のパターンでもいいので、レコードもクリックも聞かずに録音し、頭で思い浮かんだ自分の理想の「ドン タン ドド タン」と比べて下さい。あなたの「ドン」は(理想よりも)小さく聴こえるかもしれませんし、あなたの「タン」も(理想よりも)遅れて聴こえるかもしれません。そのイメージとのズレを認識できればシメたもの。すなわちそれがあなたのクセです。理想の演奏をするには「それを直していけばいいだけ」なのです。また録音する時には「私はこういう「ドン タン ドド タン」を叩きたいんだ」という意志をもって録音すると効果的です。忘れてしまいそうならそれを紙に書き留めておいてください。

何月何日:明るい空をイメージした「ドン タン ドド タン」とか、
何月何日:彼女にフラれて切ない「ドン タン ドド タン」とか(笑)
これは孤独な作業です、正直地道でつまらない「真の」練習です。しかもちょっとづつしかできません。こんな事やってるやつは超オタッキーでしょう。でもプロの方はこれに近い事をやられているはずです。あなたが上手くなりたいならやりがいはある。何故なら確実に進歩できて、なおかつその進歩が音になって現れるからです。騙されたと思ってやってみてください。最初の練習の音源は絶対に取っておいて下さいね。数週間、数ヶ月後に聴き直したら、自分のその進歩にきっとビックリすることでしょう。気持ちいいリズムになっていれば効果があったということです。どこぞの低周波腹筋運動器具より絶対効果が高い(笑)と確信します。またそうやって練習していれば、バンドのリハでスタジオに行く時も、今までとは全然自信が違っているはずです。

聴いて驚くなよ!
俺の「ドン タン ドド タン」は一味違うぜ!!

って密かに思っていてください。恥ずかしいので口にはしないように(笑)

私はこれにようやく気が付いて、こういった練習をチビチビ始めました。
ここまで来るのに20年(涙)正直笑えません。

最後になりましたが、ドラマーはある程度経験を積んでくると
オリジナル曲を演奏するバンドに誘われたり、あるいは今やっているコピーバンドが成長してオリジナル曲をはじめることになったりすると思います。

でも(レギュラーのバンドとは別でいいので)
絶対にコピーバンドは続けましょう。

私見ですが、コピーする機会を失う事は、成長を止める事と同義だと思います。大人になって年齢を重ねるごとに仕事が忙しくなり、家庭の事情なんかも入ってきて、悲しい事に音楽をしっかり聴く為の自分の時間を作るだけでも大変になってきてしまいます。そんな時に「いや、これ今度バンドでやるからコピーしなきゃいけないんだよねぇ」っていう水戸黄門の印籠が彼女や家族に対する凄く効果的な言い訳(笑)になります。コピーバンドを続けているだけでフレーズにしろアレンジにしろ、随分色々なアイディアの助けになってくれるはずです。

バンドを掛け持ちしていると、時々「お前そんなコピーバンドやってるんじゃねえよ、もっと真剣にウチのバンドに打ち込めよ!」とか見当違いなアホ発言をする人が居たりしますが、そんなケツの穴の小せえこと言うリーダーのバンドなんて、どうせうまく行きっこありません。とっとと辞めちまってください。あ、あくまでも自己責任で(笑)

学生のドラマー諸君は、一日も早くこういう練習を実践してみてください。
私のように仕事に追われてしまう前に・・・ああ、夏休みのある小学校時代に帰りたい(笑)

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