ドラムをはじめて、2台目に購入したスネアです。メイプルスネアが欲しくて、ドラムマガジンの広告で見かけ、当時出たばかりのこのスネアを、ほとんど「試奏もせずに(!)」購入しました。


↑カタログで見るカラー
YAMAHA
Maple Custom Vintage
MSD0115
カラー:ヴィンテージナチュラル(特殊合成樹脂塗装)

サイズ
シェル
フープ
テンション
14×5.5
メイプル7プライ7mm
アルミダイキャスト
10

シェルの表面にツヤが無く、ツルツルしていません。触感は薄〜くニスを塗ったような、木の手触りのままです。無印良品の家具っぽい、というか(笑)要するにツヤありラッカー塗装では無いんですね。左上の写真は10年かけて落ち着いた状態。「落ち着いた」とはどういう事かというと、購入した当初は雑誌やカタログで見た印象と、実際の色が全然違っていたからなのです。その印象を一言で言うなら・・・

「うわ、痛そう…」

まるで色白の人が
日に焼けすぎたような赤で、こっちまでムズムズしてくるよう。「全然カタログで見る木の色じゃ無いじゃん!」実際カタログには「特殊合成樹脂塗装を施したヴィンテージナチュラル」という風に書かれています。実はこのモデル、聞くところによるとバイオリンなどに使用されている特殊な塗料が塗られていて、経年変化でカタログのような色(写真左下)に落ち着いてくるそうです。それに伴い、音も熟成していくそうですが、これを購入してからというもの、そんな事を感じているヒマもないくらい、リハーサルに、ライブに、レコーディングにと大活躍してくれました。気がついたらいつの間にか色は美しい琥珀色に落ち着いていて、写真を見ていただければお分かりだと思いますが、今ではむしろカタログの色よりも素敵になっています。
宅配ピザのLサイズ相当の直径14インチ、そして深さ5.5インチ。このシェルサイズはスネアドラムとしてオーソドックスなものですが、当時は(ハードロックドラマーがよく使っていた)6.5インチなどの『深胴』全盛時代だったので、それしか知らなかった私は、5.5インチという『浅胴シェル』の想像以上の敏感な反応にとても驚きました。

音が伸びる伸びる、
スナッピーの残響が収まらない収まらない(笑)

とにかく反応がよく鳴りっぱなし
の楽器です。金属銅と木胴の音の差、その使い心地、このスネアを購入してから「スネアのサウンド」というものに敏感になれたような気がします。その触っただけで分かる高級感。チューニングボルトを締める感覚ひとつとっても、学校で使っていたような安楽器とはワケが違いました。

全てがはじめての経験、そして驚きの連続でした。スナッピーを止める部分がテープではなくコード(紐)だったという衝撃(当時テープ以外のものを見た事がなかったのです)いつぞやのライブ中にそのコードが切れるというトラブルにも見舞われてさらにビックリ!交換するヘッドの種類、その張り具合によって、キャラクターの変わる部分と変わらない部分の発見。このスネアに関しては、
すぐに出したいと思う音を出せる自信があります。その楽器を「よく知る事の大切さ」も教えてくれました。

私はそれまで、純粋なメイプルシェルのスネアを購入した事も、しっかりとその楽器に向き合った事も、しっかりチューニングを勉強しようとした事もありませんでした。思い返すとこのスネアドラムを手に入れた事実は、私の演奏生活を続けていく上で、非常に重要な役割を担ってくれたと思います。ショップで他のスネアドラムを試奏していても、
常にこのモデルと比較している自分がいるんですね。間違いなく私のスタンダードスネアだと思っています。

先日スナッピーのバット部分(スイッチ側じゃない方)の調子が悪くなったので
ヤマハに入院させていました。

実は買った当初から少し調子が悪かったのですが「ヒモで止めるスナッピーは、きっとこういうものなのだろう」と思い込んでいました(笑)

せっかくだから悪いところは全部直してちょうだい!!という感じで、10年目にしてオーバーホールです。先日修理が終わり帰ってきたのですが、帰ってきたスネアに思いもよらない驚愕の事態が!!

あまりに面白かったので詳しくは後日報告します

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