ドラムを練習する上で欠かせないモノがあります。
それは“練習台”
皆さん、練習台って使ってますか?
以前「ドラムの練習は騒音です」と書きました。他の楽器、例えばエレキギターやベースなどはアンプを通さない限り「チャカチャカ」という鉄の弦をひっかく程度の音しかしません。キーボードなんてヘッドホンをすれば夜中だって練習可能です。それに対して生楽器である「ドラム」はアンプを通さなくても「そのまんま」でうるさく、もちろんヘッドホン端子だってありません(笑)
ドラムは「練習だから」といって音を下げるわけにはいかない因果な楽器なのです。

要するに恵まれた環境を持っていないドラマーは「本物じゃないもの」を叩いて練習をしない限り(私はこれが本当に不満でなりません)永久に「うるさい」と言われ続けるので、練習に飢えたドラマーはみな練習台を使います。
<練習台の良い所>
実際にドラムを叩かなくても、手順を憶えられたり、手の動きをトレーニングできたり、スティックの
リバウンド(跳ね返り)を体に憶えさせられたり、叩いた音の位置を確認できたり・・・とその素晴らしい部分たるや枚挙に暇がありません。「練習台」のおかげで可能になる文字通りの「練習」は、ドラムをプレイする上でとても重要なモノばかりです。

まあ結局の所、それだけだとあくまでも「練習台を叩く練習」なんですけどね・・・

世の中には様々なドラムの練習台が存在します。叩くとスティックがリバウンドしたり、しなかったり、本物のドラムセットに被せて使うもの、エレドラなども含むドラムセットを模倣したもの、スタンドが付いていて単体で使うものなど、形やスタイルも様々ですが、素材もゴム製、メッシュ製、樹脂製、スポンジみたいなもの、ドラムのようにリムがありヘッドを張って使うもの、衝撃を吸収するジェルを封印してあるものだったり、はたまたジェルそのものだったり(笑)と、「練習台」とひと括りにしてもそれはそれで結構なバリエーションが存在しています。

しかしながら練習台は機能的に大きく分けて二種類にしか分類されません。
それは
「音を出さない(消す)タイプ」「音が出る(分かる)タイプ」です。
「音を出さないタイプ」は、その名の通り「消音効果の高さ」を狙った商品で、叩いてもさほど音が聞こえない練習台です。スポンジやジェルなどの素材でできている事が多く、メッシュ製を除けば叩いてもスティックが跳ね返ってこないタイプがほとんどです。もちろん消音タイプとはいえ、素振りじゃないので決して「無音」ではありません。「パチパチパチ」「ペチペチペチ」「トトトトトトトト」などと、それなりに音は聞こえます。「昼間であれば、となりの部屋で練習していてもそれほどうるさくない程度と書けばイメージできますでしょうか。

良い点は「人に迷惑を掛けない」というところ
問題点は
「リバウンドしない」というところ
一方「音が出るタイプ」は、これも文字通り(消音タイプよりも)しっかり発音する事を意識した商品で、先生の薦めもあり、現在私はほとんどこれにしています。素材は固めのゴムや樹脂、あるいは本物の様にヘッドを張るスタイルで、叩けばしっかりスティックがリバウンドしてくれます。「トコトコトコ」「タカタカタカ」「カカカカカカカカ」と音がハッキリ聞こえ、「昼間であろうと、となりの部屋で練習されたらそれはイライラする程度(笑)の音量です。

良い点は「リバウンドする」というところ
問題点は
「人に迷惑が掛かりがち」というところ
もう皆さんはこの二つのタイプの練習台が「真逆」なコンセプトで造られている事に気付かれたと思います。皆さんはどちらのタイプが良いですか?<続く


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